元日本共産党草加市委員長・中嶋つかね公式ブログ

元日本共産党員の中嶋つかねです。 埼玉県草加市在住、76歳、在宅療養中。党の専従生活40年。党文京地区委員長や衆院候補、文京区長候補など歴任。党内民主主義の発展、官僚主義と保守主義の克服のために運動しています。市・県・国政のこと、日本共産党のことなど記します。

シリーズ日本共産党規約を深堀する ➁第11回党大会決定・中央委員会報告「指導とは何か」

党員に対する処分と党機関の対応の在り方について
熊本県党に発生した「官僚主義」、その実態>

 

党規約に基づく処分と党機関の対応について、当時の宮本顕治書記長が「党の指導とは全党員への説得と納得」であると力説、以後、このことが党機関の組織指導の「要諦」として、中間機関(県・地区)の専従者に徹底された。

 

私は1974年に文京地区委員会の専従となり、中央党学校での長期研修も受けてきましたが、50年問題の歴史と教訓、11党大会決定「指導とは何か」は、専従活動40年間を通じて、そしていまも「私の血肉」になっています。

 

この報告の大もとになった「熊本事件」について

(1968年半ばー1970年半ば過ぎまでの2年間余に発生)

熊本県委員長・県常任委員会が党勢拡大での県指導方針を批判・反対す  る党員を除名。

・党の誤りを大衆団体に持ち込み、批判・反対する党員を所属する大衆団体からも除名するよう強制。

・除名した党員を「反社会分子」「腐敗分子」として糾弾した。


以下、熊本事件について:「わが地方の日本共産党史」(熊本)より抜粋

「県党組織は第7回および第8回党大会後、その時どきの政治課題と県民各階層の要求実現に全力をあげて取り組みつつ、党の思想的、政治的、組織的建設にも努力し、第9回党大会では党勢拡大目標を達成し、また66年10月の第10回党大会を前に、党員、「赤旗」日刊、日曜版ともに、第9回党大会の二倍加を総達成し、全国の党組織を励ます役割を果たした。また64年5月、ソ連大国主義と結びついた志賀義雄、鈴木市蔵ら反党分裂主義一派とのたたかいでも、彼らと結びついた白石らの反党分裂策動を粉砕し、党の団結を固め前進させた」。

ところがその後、1968年半ばごろから機関の指導のなかに機関紙拡大を一面的に追求し、大衆運動をはじめ他の課題を軽視する傾向が強まった。さらに機関紙拡大での成果のみが過大に評価され、減紙を認めず、買い取りを強制する誤りにまで発展した。この過程で、こうした機関の指導のあり方に批判や不満をもつ党員は日和見主義、修正主義として批判され、ついにはあれこれの理由を設けて除名された。しかもそれにとどまらず、党の誤りを大衆団体に持ち込み、大衆団体としても除名するよう指導し、除名した人たちを「反社会分子」「腐敗分子」として糾弾する誤りまでおかした。

「こうした指導の誤りは、常任委員会とりわけ県委員長のなかにあった(1)機関紙拡大運動に中心的にあらわれている一面的な指導の誤り、(2)党の思想的建設を軽視する誤り、(3)根深いセクト主義的傾向、統一戦線の思想の弱さ、(4)強固な官僚主義の傾向、(5)事実の究明なしに先入観で事態を判断する主観主義的傾向(70年6月11日、党中央委員会書記局指示「熊本県党組織の問題について」)によって引きおこされたものであった。

「県委員会の二年間余におよぶ重大な指導の誤りは、県党が「50年問題」を克服して1965年以来、営々として築きあげてきた党にたいする大衆の信頼を大きく傷つけ、熊本における解放闘争に少なからぬ打撃を与えた。」

 

誤りを克服し、新たな発展へ

いわゆる「熊本問題」といわれた県党の指導の誤りは、党中央の指導と援助のもと、1970年7月の第11回党大会で正され、県委員長に党中央から中央委員関幸夫を迎えた。

県党は1970年8月の第24回県党会議で新指導部を選出して再出発したが、その過程で、過去の官僚的教条主義的指導にたいする反動から清算主義、自由主義、分散主義が発生した。党員は、「熊本問題」の被害をもっとも強くうけた北部地区では71年10月には69年6月の半数弱に、「赤旗」読者も71年3月には67年3月の約四分の一減となった。こうした「右ゆれ」にたいして、県・地区機関は関県委員長の指導のもと、「書記局指示」と第11回大会決定「指導とは何か」で示された方向で党組織と党員の結集をはかり、72年7月の党創立50周年記念日は、北部地区でも全県的にも、県党史上最高の「赤旗」読者の峰をきずいて迎えることができた。

70年12月、県委員会は事務所を河原町に移し、ここを拠点に71(昭和46)年4月の県議選をたたかい、井上栄次を最高点で当選させ、不屈の気概を示した。」

 

 

草加市議団問題に対応するにあたって

中井作太郎 党筆頭書記局次長

田邊進 党規律委員会責任者

太田善作 党訴願委員会責任者

岡嵜郁子 党自治体局長

荻原初男 党中央幹部会委員・埼玉県委員長

上村聡 前党埼玉東部南地区委員長

苗村京子 党埼玉東部南地区委員長・元三郷市議会議員

以上の方々は、第11回党大会決定「指導とは何か」を精読、熟読して対処されたのでしょうか。大いに疑問です。